0.84%のDNA

一昨日の話のつづき。

b0203161_22514823.jpg

こちらは先日の「はちよん会議」で発売された『木の種類』という冊子。

369種の木でつくった369個のスプーンの写真がこの一冊に収められています。
高知の山にある木でつくられたというスプーン。
「あおき」「あおだち」「あおはだ」「あかがし」「あかしで」「あかまつ」…
聞いたことのない木の名前ばかりが並んでいます。あいうえお順で。
色も模様も強度(写真ではわからんけど)も全部それぞれ違う。当たり前だけど。

一本、一本が大切で、どの種類が失われてもいけないんだな。
なんて、今まで考えたことが無かった視点で山と木が見えるようになりました。
「0.84%」
高知県の森林率は84%あると前にも書きましたが、そのうち原生林は0.84%しかないそうです。原生林とは、もともとその地に根付いている、その地のDNAを持つ木。これが失われることは、その地の文化も景色も消えていくのと同じようなことなのでは、と。



今回の高知旅。
わたしの中でキーワードとなったのが、この「0.84%」の「DNA」でした。


原生林の写真を撮り続ける写真家がいました。
その土地その土地に生まれた野菜の種を残していく研究をしている人がいました。
日本の美しい着物をどうにか残していきたいと話す人がいました。


どれも現代では衰退し安くて便利なものに取って代わられ、ごくごく僅かな数しか残らないものになってしまっています。だけど、もともとの「日本」の景色をつくっていたものであり、食であり、文化なんですよね。
特に野菜の種の話は衝撃でした。安いからとかいろんな理由で中国産とか外国産の種が日本の土で育っていることもあるのだそうです。日本で育った野菜だけれど、外国のDNAを持った野菜ばかりになっていってしまっているのかもしれません。
自分たちの知らないところで。見えないところで。

それって不思議でわかりにくい話だけれど、話を聞いてて「日本」が無くなっていっているような気がして、ちょっと怖くなったのでした。


着物のような、文化もきっとおんなじようなもので、日本のあちこちでいろんな技術とか文化とか伝統とか、失いかけていっているのだと思います。だからと言って、わたしにはそれを残せる影響力も持ってないし、財力もありません。

悲しいけれど。

でもこういうことを知っていることで何かが変わるかもしれません。
こういうちっちゃなことを伝えていくことで変わるかもしれません。
誰かに伝えて、心に残して、少しずつ少しずつしか動けなくても
知っている人が増えるだけで、やっぱりちょっとずつ変わっていくんだ、と。

信じて、できることをするしかないですね。



愛国心とか、そんなの思ってもいないけど
やっぱり0.84%のDNA、それって大事な気がするんです。
[PR]
by hanautalab | 2011-08-11 23:59 | 日々の出来事、思うこと
TOKUSHIMA, SHIKOKU

by hanautalab
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30